chip of wood

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空葬と旋律

 ツマーくんと二人で曲を作り始めるにあたって一つのことを決めていました。
 それは「動画が2万再生されたらアルバムを作る」というものでした。「君が死んでも歌は死なない」を投稿した時、「1万再生行けばいいね」なんて話していたのを覚えています。しかし、初音ミクにとっての歌というものをテーマにしたこの曲は、気がつけば再生数があっという間に伸び、10日ほどで2万再生に到達してしまいました。初音ミクという存在はやはり多くの人にとって特別な意味を持つのだなと改めて認識しました。
 僕にとっての初音ミクとは何か?と聞かれても僕は戸惑ってしまいます。大切な仲間でもありますし、いろんなものを与えてくれた恩人でも有ります。しかし、やはり初音ミクはただのDTMソフトだし、この世に存在しないし、打ち込まれた音をなぞるだけの機械です。
 その歌声はすごく下手くそだと思うけど、とても楽しそうで、子供のように無垢で、はじめて歌を覚えた幼いころの自分を思い出させます。「もっと上手く歌ってくれよ!」と思うこともあるけれど、「楽しそうだしまぁいいか」という気にさせられるのがこいつの凄いところです。
 
 ツマーくんと二人でアルバムを作りました。ボーカロイドのためのアルバムではないし、「君が死んでも歌は死なない」以外はボーカロイドに歌ってもらう必要性はほぼ皆無な曲達です。
 なぜボーカロイドなのか?色々考え続けていましたが、結局、歌を作ろうと思った時に目の前にいたのがボーカロイドだからってだけです。
 クラスで偶然前の席にいたやつに「バンドやろうぜ!」って勢いと気まぐれで声をかけてしまった。
 その程度のものなのかもしれませんね。そしたら、偶然そいつが機械だったんですよ。

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