chip of wood

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(・Д・)ノ

言葉にならないことはたくさんあって、言葉に出来ないことこそを伝えるべきだ。

 (((o(*゚▽゚*)o)))をいつまでも失ってはならないし。+゚。*(*´∀`*)*。゚+が溢れてくるような本や音楽を探していきたい。
ヽミ☆⌒ヽ(*゚ロ゚)ノな風に街中を駆けまわり、悲しい時は( ノД`)ではなく。゚(゚´Д`゚)゚。ありたいものだ。
そして、可能ならすべての人に( ̄^ ̄)ゞと(´ω`人)を

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太陽の休日 1

 わたしは雨が好きだったり、女の子なのに赤やピンクよりも青や緑が好きだったり、褒められるのが苦手だったり、優しいねと言われるのが嫌いだから、よく天邪鬼だと言われる。でも、わたしは自分が好きなものを素直に「好きだ」って、苦手なものは「苦手だ」って言ってるだけで、捻くれてなんていないって自分では思うんだ。
 雨の日はお気に入りのスニーカーをぐちゃっとさせるし、朝の電車はいつもよりもギューギューだし、母が買い物に行きたがらないせいで夕飯のおかずが寂しくなったりもするけれど、それでも、いつもと違う景色が、いつもと違う音があるから。わたしは雨が好きだ。
 わたしはみんなにも雨を好きになってほしい。だから今日は、わたしが雨を「好き」から「大好き」に変わった日のことを話そうと思う。


 その日は素敵なことが3つあったんだ。午後から雨が降りだした。それがまず一つ目。
 二つ目は放課後のブラスバンド部の練習の時のこと。いつものことだけど、みんなが思い思いに演奏するものだから、音楽室が無秩序な音で埋め尽くされ、わたしもホルンを吹くのに夢中で雨のことをすっかり忘れていた。だけど、合奏練習が始まる時間が近づくと、徐々に音が少なくなっていって、それに反比例するように雨の音を耳が拾い始めたんだ。そして、やがて雨音だけになってしまった。
 顧問の井内先生が指揮台の上に立ち、それを扇型に囲むようにわたしたちが並ぶ。先生は何も言わず生徒一人一人と目線を合わせるように左から右へ、そして、今度は右から左へとゆっくりと視線を動かす。そして、正面を向き一度頷き指揮棒を振り上げた―――次の瞬間、幾つもの新しい音が同時に生まれ大きな一つの波を作り出し雨音を流し去ってしまった。
 雨は静寂を教えてくれるけど、それをわたしたちに押し付けたりはしない。何かに夢中になっている時はひっそりと隠れていてくれる。そういうところがとても良い。その日のわたしたちの演奏ももちろん素晴らしかった。

 
 3つ目は家に帰る時のこと。雨足がだいぶ弱まっていたのでわたしは一駅手前で降りて歩いて帰ることにしたんだ。
 小雨の時、わたしは決まって傘は差さない。少し濡れるのが気持ち良いし、何より傘を持っていたら自由に歩き回れないし、視界も遮られてしまうから。
 隣の駅は住んでいる駅よりもずっと賑やかで雨なのにたくさんの人がいた。傘を差さずに平然と歩いているのはわたしだけだけど、それはいつものことだから気にしない。見上げれば、デパートやビルの明かりに照らされた雨がぱらぱらと降り注ぎ、アスファルトを見下ろせば信号機の赤、緑、街灯の白、車のテールランプのオレンジが雨に濡れた地面に反射してる。
 もうちょっと強い雨だと、水が跳ねて楽しいけれど、そうなると本当にびしょ濡れになってしまうので少し困る。でも気温が高くて、そのあと何も予定がなければ強い雨の中でも傘を差したくない。夏休みの夕立なんて最高だ。雨上がり、いつもはまとわりつくようで暑っ苦しい夕方の風が、濡れて冷えた体を包み込む優しい風に変わるから。その日は物悲しい秋雨。夏の雨は力強さを感じるけど、秋の雨はよく言うと優しい、悪く言うと弱っちい感じ。傘なんて差したら可哀想。
 賑やかな繁華街を抜けて、デパートの脇の小道へ入れば公園へと続く道だ。
 赤と青の上品な傘を差している人を見つけてちょっと羨ましく思う。母親に手を引かれる黄色い雨合羽を来た小さな男の子が可愛くて思わず微笑んでしまう。頭上に鞄を掲げて小走りで駅へと走っていくスーツ姿のお姉さんは、今朝、天気予報を確認しなかったうっかりさんだ。 わたしと同い年くらいの男女二人組が傘を差さずに笑顔で歩いている。彼らも雨が好きだ、なんてことはないのだろうな。きっと、雨が降っていても恋人と過ごす時間は楽しくて、楽しいから傘なんて差さなくて平気なのだ。女の子の方は左手にピンクの傘を持っている。もしかして寄り添うためにあえて差さないで歩いているのだろうか? それとも彼氏は傘を持ってなくて、それで自分も差していないのだろうか? 二人で一つの傘に入ればいいけど流石にそれは恥ずかしいからやらないのだろうか?
 雨の日は雨の日ゆえのあれこれがあるもので、わたしはそのあれこれを考えるのも好きなのだ。雨は外を歩くすべての人に降り注ぐけど、心底それに困っている人もいれば、わたしみたいにはしゃぐ人もいる。お百姓さんは日照りが続いたあと雨が降れば喜ぶだろうし、どこかでお祭りが行われているとしたら中止になって悲しいでいる人がいるだろう。この雨に生命を救われた人がいるかもしれないし、逆に命を雨に奪われることもあるかもしれない。もしかしたらこの雨がきっかけでどこかで恋が始まっているかもしれない。
 そして、わたしにとってこの日の雨は、大げさかもしれないけれど、素敵な世界への入り口だったんだ。

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世界のすべてを混ぜた黒

 掟上今日子曰く「本を読んで、教訓を得ようとか、学ぼうとか、この先に生かそうとか、そんな風に構えることはないんですよ。国語の授業じゃないんですから」「面白いこと考える人がいるなーって、ただそう思って本を閉じればいいんですよ」
 何かと意味を求めてしまう世の中です。「それって意味がないじゃないですか?」日常の中でまれに投げ付けられる疑問。
 しかし、そもそも何も目的がなければ何をしても価値は生まれません。100億円を手にすることだって人によっては無意味かもしれません。
 
 魔女の宅急便のキキの母親の言葉だったでしょうか?魔女の黒いスカートは世界のすべての色を混ぜて出来る黒なのだそうです。
 絵筆を洗うバケツの中に徐々に広がって行くあの色の先にあるもの。
 その「黒」はきっと深くて柔らかくて何処までも広がる黒。すべてがそこにあり、まだ何一つそこにない。
 
 それを知った時、僕の世界の中に新しい可能性が生まれたのです。
 もしかしたらいつかその「黒」と僕は何処かで出会えるかもしれないのだから。 

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鏡のような人

 会う必要があるのに会うのが怖い人がいる。彼ら彼女らは真実を口にする。僕が気がついていなかったこと、僕が気がついていたけど目をそらしていたこと、それらを突き付け僕を怯えさせる。誤魔化しは通用しない。
 そして、彼ら彼女らは鏡でもある。ありのままの僕をありのままの姿で写しだす。だから直視できない。目をそらす。
 彼ら彼女らのことを時として僕は、とても冷たい人だと感じる。

 真実は知る必要があるのに怖いのだ。自分自身を見つめるべきなのに見たくないのだ。
 現実は冷たいのだ。
 ぱらぱらとハリボテの飾りが落ちたあと、グラグラと崩壊しそうになる自分を必死に支えながら耐え忍ぶと不意に気がつく。
 
 いまの自分が気に入らないのなら、お気に入りの自分になろう。日ごとに自分を好きになれるのなら、きっと毎日少しずつ楽しくなっていく。
 真実が怖いのならそれに立ち向かえる自分になろう。本当のことと向き合えるようになれば、きっと暗闇でも一歩を踏み出せるようになる。

 臆病者の僕は、それでも震えるつま先でちょっとずつ橋の上を対岸へと向かい歩いているのだ。もう随分先へと進んだ人たちが見えるけど、いつかは僕もそこにいるはずだから。

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東京に着きました

 車窓を流れる青、緑、赤、茶色、グレー。その先に焦がれ続けた景色がきっとある。みながこの街へ未来を持ち寄り、描こうとするから特別なんだね。

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tomorrow the birds will sing

 ぽつぽつと休日の夜の街を歩いていた。喫茶店や雑貨屋、服屋が並ぶ裏路地は8時を回っても家路へと向かう人々で賑わい、寂しさとは無縁で、一人ぼっちの僕の心を少し上向きにさせてくれる。なんども歩いた道だけど、それでも一ヶ月に一度や二度は新しい何かを提供してくれる。
 
 小さな喫茶店から香ばしいコーヒーの香り。閉店作業中の髭のお兄さんが一人。
 木のテーブルの上に一つのプレート。そこに英語と日本語で一行ずつの文章。
 
     ’’tomorrow the birds will sing’’
  ~明日はきっとなにかいいことがありますよ~

 明らかに道を歩く人に向けられたそのメッセージは憎らしいほどおしゃれでなんだか悔しかった。
 今日、コーヒーの味を確かめたくて足を向けたけど何故か見つけられなかった。ふらふらと気まぐれな夜の僕の足取りはいつの間にかいつもと違う路地を歩いていたのだろうか?

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真夏の夕方の夢

 その日僕は電車に乗っていた。季節は夏で、そろそろ帰宅ラッシュが始まりそうな夕方、新宿へと向かう埼京線だった。座席に座り、のんびりと僕は揺られていた。ふと隣の席に座る女の子が読んでいる文庫本が目に止まった。タイトルは分からないが文体からして戯曲のようだった。その子はこれといった特徴の無い、黒髪のいたって普通の女の子で、普通の女の子なのに読んでいる本だけがちょっと特殊だった。
 その子はヘッドフォンをしていた。戯曲を読みながら音楽を聴いていた。そこもまた特殊だった。僕ならそんなことは絶対にしないなと思った。
 新宿に付いたので女の子は席を立った。 僕も乗り換えるので席を立った。隣の座席に携帯音楽プレーヤーが転がっていた。綺麗な赤色だった。2秒間ほど考えた。考えている間に女の子は電車を降りていった。ヘッドフォンはつけたままだった。また2秒ほど考えたあと僕は電源の入っていないプレイヤーを手に取り電車を降りた。早足で女の子に追いつき忘れ物を渡した。「ありがとうございます」と言われた。
 感謝したいのは僕の方だった。

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