chip of wood

東京mk2

 僕には気まぐれで電話をかける友人がいて、なんとなく特に理由もなく4ヶ月に一回くらい電話をかける。基本彼は出ない。出なければそれで終わり。折り返してくることはまずないし、メールは互いに送ったりしない。出たら少し話をする。お互いにその時に上向きになっていれば会ってドライブをする(僕は免許も車も持っていないから彼の車で彼が運転する)
 出会った時、彼はボーカロイドで曲を作っていた。出会った時、僕はボーカロイドの歌詞を書いていた。その後、僕は迷いの中でさまよいだした。彼も迷いの中でさまよいだした。
 彼の音も言葉も好きだった。「いつか一緒に歌を作ろう」互いにそんな言葉を口にし続けていたが実現することもなく、何年かが過ぎて今日になる。
 僕は彼とどんな歌をどのように作りたいのか、それがずっと僕には分からないでいたのだけど、ある時、ひたすら彼の歌を聴き続けて思ったんだ。
 僕は女性になって、彼に歌を作ってもらってそれで歌いたかったのだと。
 それは叶うことのない願い。ちょっとへんてこな願い。でも僕にとってはそれはおかしなことではなくて、彼にとってもそうで、その話をした時に彼はただただ納得していた。
 先ほど電話してみたが、やはり出ない。夏になる頃には話すことは出来るだろうか。話したいことはたくさんあるが、特別いま、話さないといけないことなんて何一つなくてだから問題はないのだ。
 最後に彼が送ってくれたデモ音源を聴いてみる。
 「突然に出会えることだけを頼りに、東京に、いま、着きました」
 偶然、僕が暇で、僕が気まぐれにあいつに電話をして、偶然、あいつも暇で、あいつが気まぐれに電話に出て、なんて偶然が起こったら楽しいなってそれくらいの意味しかないのかもしれない。
 でもそれは僕が電話をかける事の意味で、実際電話がつながった時は、それはそれは特別なことが起こるに違いないのだけどね。

 Hey!Tome!Hey!田中!
 元気にしてるか!偶然、このブログを目にして、突然に電話かけてきたりしてきてくれないものか!特に用があるわけでもないんだけどな!
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